今、組み込みAIのエンジニアがすごい!

ご存知ですか?
今、組み込み×AIの需要が伸びています!
組み込みとは?AIとは?
2つが混ざると何がすごいのか?
具体例を交えて解説していきます。

私は、東証一部上場の機械メーカーで、組み込みエンジニアをしています。
また、仕事がら、AI研究の盛んな画像処理の学会などにも参加し、
AI研究の最前線の動向を把握しています。

組み込みとは

組み込みは、Embedded Systemなんて言ったりもしますが、
モノを動かすためのソフトウェアのことです。
例えば、洗濯機の電源をいれたら、
・タッチパネルを表示する
・タッチパネルで洗濯開始が選ばれたら、
・水を入れる
・洗濯槽を回す
・水を止める
・回転を止める
・水を抜く
などなど
ユーザーの操作する画面や実際の動作をプラグラミングするのが組み込みです。

AIとは

AIはArtificial Intelligence=人工知能のことですね。
この言葉は範囲が広くて、
ちょっと賢そうな動きをするプログラムをすべてAIと呼んでみて、
凄みを出そうとしている感じがしてちょっと嫌だったりする昨今です。

多くの場合は、ディープラーニング(=深層学習)と呼ばれる技術を用いて、
プログラムに経験値を与えたものをAIと呼びます。

数学が得意な人向けに表現すると、

Y=f(X) (X,Yはベクトルや行列、テンソル)
のf()を
入力Xと出力Yの組み合わせから推定したものになります。

つまり、何が言いたいかというと、
入力と出力のセットをたくさん覚えさせれば、
入力から出力を計算してくれるものが出来上がるということ。

よくある入力と出力の組み合わせ

人の声の音声→発話内容のテキスト
監視カメラの画像→人の顔を切り抜いた画像
オセロの盤面→次に打つ最善手の座標

組み込み×AI何がすごい?

では、この組み込みとAIを組み合わせるとどうなるか?
こんな事ができるようになります。
こちらは、Softbankのペッパー君、様々な関節が駆動する組み込みシステムです。
そして、AI学習の機能も持っています。

こちら、ペッパーくんがけん玉を学習する様子です。
最初は、へたくそなペッパー君が100回の試行で100発100中で成功するようになります。

これが組み込みAIの威力です。
エンジニアがコードを変更したり、パラメータを変えてみたりすることなく
自律的に良い動きを身に着けていく。

これは、強化学習という技術で実現していることが推測されます。
ここでの
入力は、各関節の動かし方
出力は、ペッパー君の目で捉えた動画
でしょう。ここでエンジニアの腕の見せ所は、
出力がどうあるべきかという方針をプログラムに教えておくことで、
段々と入力を変えていき、良い出力を得ています。

このように、複雑な問題に答えを出すときに強力です。

組み込みAIができる技術者は超貴重な人材

さてさて、この組み込みAIのできる技術者は超貴重なのです。
超貴重ということは、高給取りになれるということ。

なぜかといえば、単純に組み込みとAIの両方やっている人が少ないのです。
プログラミング言語で言えば、
組み込みはC言語やC++で書くことが多く、
AIはPythonが多いです。
どっちかの言語しかできない人も多いです。

私の会社のベテランの方は、
組み込み歴40年の超すごい方でも
最近の言語はよくわからんなんて言ってPythonかけないです。

あとはどちらも奥が深い。
組み込みは、モノを動かすために電気や機械の知識も必要だったり、
AIは理論をちゃんと知っていなければいいものを作れなかったりします。

さらに言えば
AI系はPC上で作る文にはオープンソースなライブラリがたくさん落ちていて、
かんたんに作れたりするのですが、
これを組み込み用の小さなマイコンシステムに実装する際にライブラリがそのまま使えなかったりするので、
自前でAIのプログラムを作れる必要あります。ここのハードルは結構高いです。

だからこその超貴重人材の高給取り。

どう勉強する?

それぞれ勉強していくしがないです。
まずは、プログラミングの基礎知識
・C言語、C++、Pythonあたりは触れたほうがいいです。

・次に組み込みの勉強は教えてくれるスクールが少ないのですが、
 こちらは関連記事まとめています。
 あるいは、レゴマインドストームなどを使ってロボットを動かしてみるのがいいです。

・そして,AIですがこちらは教えてくれるスクールたくさんありますし、
 書籍もたくさん出ています。自分に合った形態で勉強しましょう。

最近では、動画学習がハードルも低く実装の様子がわかることから人気になっています。

Udemyという動画学習サイトでのおすすめを関連記事にまとめています。

そして、全般的にですがどんどん作っていくことが大切です。

関連記事

まとめ

この記事では、
AI×組み込みの概要とその可能性について
具体例を交えて解説してきました。

ハードルが高い分野ではありますが、
頑張って勉強すれば、引く手数多の超貴重人材になれます!

あなたが組み込みAI屋さんになる日を待ってますよ!
興味を持った今日から勉強を始めましょう!

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