
大手の機械メーカーで組み込みエンジニアをしているひらとまです。
組み込みエンジニアは「やめとけ!」とか「つまらない」とか「きつい!激務」
とよく言われますが、そのあたりの実態について話していきたいと思います。
目次
組み込みエンジニアは激務か?

組み込みエンジニアだからきついということはないかと思います。
エンジニアの時点で比較的に多い傾向にありそうです。
会社によりますが、突発的にきつい時期、いわゆる修羅場は来やすいのだと思います。
私は残業時間で言えば、45~100Hを行ったり来たりしてます。
多分めちゃめちゃ多いですが、もともと趣味みたいなものなので楽しいです。
ではでは、一般的にどのくらいか?帰宅時間をみてみましょう。
リクナビNEXTのTech総研によると、
定時〜19時に帰宅するるのは28%
19時〜21時に帰宅するのは41%
21時〜23時に帰宅するのは28%
それ以上が3%となっています。
遅いですね。。
エンジニアの特性上、毎日同じことをするわけでなく、
案件と納期があり、間に合わせるために残業せざるを得ないときはあります。
また、作っている途中で仕様変更なんてこともザラなので想定よりも時間がかかり、
しわ寄せが残業に乗ることもあります。
組み込みエンジニアならではで言えば、
扱っているモノがなんか動かなくなった。
それを調べていたらすごく時間がかかったなんていうことも結構あります。
こういうのを通して、エンジニアとしてレベルが上がるので、
大切なのですが、時間はかかってしまいますね。
組み込みエンジニアがつまらないと言われる理由

今どきの言語やツールが使えないから
組み込みエンジニアが使う、プログラミング言語は、
CやC++、Java、アセンブラがメインです。
WEBエンジニアや業務系のエンジニアが使う、JavaScript(TypeScript)やC#、Rubyなどの
新しい言語は使えない場合が多いです。
なぜならこれらの今どきの言語は特定のプラットフォーム上で動くことが前提になっているからです。
JavaScriptならブラウザ上で、C#は主にWindows OS環境での動作を想定しています。
そのため組み込みで使用するようなコンピュータでは動作しないことが多いです。
また、これに伴い、開発をすすめるための便利なツールが使えな行ことも多いです。
一方で、今どき言語よりも組み込みエンジニアの使用する言語のほうが、
機械語に近いため、コンピュータの動作を詳しく知っているのは組み込みエンジニアのほうが、
有利だったりします。また、新しい言語に振り回されず、なれた言語を使い続けたいという人には天国です。
低レイヤーのしごとは最終成果物から遠い
低レイヤーの仕事、例えばUSBカメラを開発しているとしましょう。
カメラの操作には、シャッターを切る、撮影した画像を接続されたコンピュータにコピーするなどが
必要な要件になります。これらの機能1つ1つを提供するソフトウェアをドライバなどと呼んだりします。
このドライバ作りは、ハードウェアに関する難しい知識が必要な一方で、最終成果物から遠い仕事であるため、
縁の下の力持ち、いぶし銀な仕事ではある一方で人気があまりありません。
一方で、カメラを使って、人を検出して、人を検出したら自動車を止めるなど、
上位のレイヤーの仕事は、自分の仕事がユーザーエクスペリエンスに直結したりすることも多く、
やりがいを感じやすいかもしれません。
しかしながら、ローコード、ノーコードの発展してきた昨今、AIによるコード生成ももうすぐ盛んになってくるでしょう。
このような状況で、AIに取られていく仕事は、おそらく上位レイヤーの仕事からになるでしょう。
理由は、かんたんだからです。
私の職場でも、画面作成や簡単な制御ソフトは文系あがりのソフトエンジニアが作っていることも少なくありませんが、
ドライバなどの低レイヤーの仕事は理系出身のエンジニアが行うことが多いです。
必要な知識が多く挫折する人も
また、組み込みエンジニアはWEBエンジニアや業務系のエンジニアに比べて、
求められる知識が多いです。
プログラミングのスキルはもちろん、電気回路やモーター等の部品についての知識も必要です。
エアや水などの流体を使うような業界では、さらに流路を制御するバルブなどの知識も求められます。
これに伴い、電気エンジニア、機械エンジニアとともに仕事をすすめることも多く、この辺が億劫だという人もいるでしょう。
昔は、組み込みソフトに高度な制御はいらなったため、簡単な制御ソフトは電気エンジニアが作っていることも多かったと聞きます。
たぶん今でも多いと思います。近年では、複雑な動きや高度な画像処理、通信なども要求されてきて、
ちゃんとしたソフトエンジニアが入ることが増えてきた。
けど、昔のエンジニアは電気回路読めたし、ソフトエンジニアも読めてよね!という流れかと思います。
現場仕事でブルーカラーっぽくてダサい
現場仕事が少なからずあります。
そのため、WEBエンジニアなどと違い、
きれいなオフィスでずっとデスクワークを行う、ホワイトカラーというよりは、
現場で作業着を着て、ちょっと泥臭い仕事もするブルーカラーの色があります。
そこが、自分の想像と違った!という人にはつまらなく感じる要因になります。
組み込みエンジニアはやめておくべき?

こういう人は向いていないかも
- 最新の言語、ツールをたくさん使いこなして仕事をしたい
- きれいなオフィスでずっと仕事をしたい
- ソフト一本で完結するものをつくりたい
このような方は、組み込みエンジニアよりも、
WEBエンジニアや業務エンジニアのほうが向いている可能性が高いです。
WEB系や業務系に転職できる?
もちろん、スキルや年齢次第かとは思いますが、
組み込みエンジニア↔WEBエンジニア、業務エンジニア
への転身は十分可能だと思います。
私の職場は組み込み系ですが、WEBや業務系出身の方もいます。
また、社内転職ですが組み込みソフトを作っていたけど、情報システム部門に写ってWEB系や業務ソフトを作っていたり、
その逆も珍しくありません。
共通する知識やスキルが多いため、転身は十分可能です。
まとめ

組み込みエンジニアへのネガティブな事実を経験からまとめてみました。
・残業は多い
・最新言語やツールは使えない
・最終成果物から遠いこともある
・必要な知識が多く挫折も
・ブルーカラーなお仕事
このような点が気になる方は、
WEB系や業務系のエンジニアへの転身もご検討ください。