【2022年版】AI/人工知能の学習におすすめ本を目的別に40選

AIにおすすめの本と言っても読者の方々の知りたいことは様々あると思います。

  • AIを使って何ができるのか?どんな世界が来るのか?トレンドなど知りたい
  • AIの原理を知り、作れるようになりたい
  • AIを使ってやりたい応用が決まっているため実現方法を知りたい

などなど。今回は、このような目的別におすすめの本を紹介していこうと思います。

私は大手機械系メーカーで組み込み向けのソフトエンジニアをしています。家電や機械の制御などをする組み込み業界にもAIの波が来ており、私も数年前から学会などで情報収集を始めました。最近では、ようやく業務に組み込める段階となってきました。初心者から実際にAI/機械学習が使える段階になるまでは結構ハードルがあると感じています。

では早速見ていきましょう。

目次

AIでどんな世界が来るのか知りたい人に向けた本

  • 細かい理論はいいけど、どんなことができてこれからどうなるのか?
  • ビジネスに取り入れていきたいけどどうすればいいのか?
  • という悩みを持つ方に向けた本を集めました!

AIは人類を駆逐するのか? 自律世界の到来

Review

初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3

物理学者でドローンベンチャーの経営者でもある著者が、AIの技術動向とその先を、「自動」と「自律」という切り口で語ります。自律ロボットがもたらす未来像など、この先の未来を考えるのに有意義な内容が盛りだくさんの一冊です。

世界のトップ企業50はAIをどのように活用しているか?

Review

初心者おすすめ度

4

最先端度

3.5

表題の通り、世界のトップ企業がAIをどんな目的でどのように活用されているのかがまとめられたホントなります。紹介される企業も多岐にわたり、GAFAなどIT企業から、マクドナルドなど食品や小売、ネットフリックスなどエンタメ、AMEXなど金融、BMWなど製造業と一通り網羅しています。ビジネスにどう活用するか?チャンスを模索している方、ぜひ一読を。

文系AI人材になる: 統計・プログラム知識は不要

Review

初心者おすすめ度

4.5

最先端度

2

文系人材がAIについて理解し、同活用していくことができるかが分かる本です。

細かな理論はおいておき、どんな種類があり、どんな特徴があるのか「型」として分類します。また、実際に活用するためにAIをどう育ていくのか、具体的なスケジュールの立て方も事例や型にまとめられています。

教養としてのAI講義 ビジネスパーソンも知っておくべき「人工知能」の基礎知識

Review

初心者おすすめ度

4

最先端度

3

こちらも文系のビジネスパーソンに向けたAIの解説書となります。AIの成果と課題、その現状がまとまっています。一方で、CNNやRNNなどAIのアルゴリズムについても触れているため、少し敷居が高くなっています。その分、正確な理解ができるかと思うので、より解像度高くAIについて理解したい方に勧めます。

マンガでわかる! 人工知能 AIは人間に何をもたらすのか Kindle版

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初心者おすすめ度

4.5

最先端度

2

みんな大好きマンガでわかるシリーズですね。人工知能とはなにか?なぜ、今のように盛り上がっているのか?これからどうなるのか?AIの歴史と未来、我々はどう向き合っていくべきなのか?を漫画で理解できます。短時間で触りが知りたい方におすすめです。

いちばんやさしい人工知能ビジネスの教本 人気講師が教える AI・機械学習の事業化

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初心者おすすめ度

3.5

最先端度

2

こちらは弁護士の方が書いた人工知能のビジネス書になります。法律という切り口からAIに関するビジネスに対してどう向き合っていくべきなのかを記した稀有な本です。経営者や企画に携わる方は、一度は手にとっていただきたい1冊です。

AIの基本原理を学びたい人に向けた本

  • 実際にAIを作れるようになりたい。基礎から理論を体系的に勉強したいという人におすすめの本を集めました。

ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装 

Review

初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3.5

基礎的な理論からわかりやすく図やコードを絡めながら解説しています。私自身、最初の一冊目はこちらの本で勉強しました。

最近の本はフレームワークを使った実装が多いのに対して、こちらでは自分の手でゼロベースで実装をすすめるので、ブラックボックスの部分がほとんどないです。

入門書はまずこれです!

Google Colaboratoryで学ぶ!あたらしい人工知能技術の教科書 機械学習・深層学習・強化学習で学ぶAIの基礎技術

Review

初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3.5

「Google Colaboratory」というGoogleの提供するWeb上の深層学習の開発環境で機械学習・深層学習・強化学習の基礎知識を一気に学べる本となっています。比較的大規模な機械学習を行おうと思うとGPUを搭載している高価なPCが必要となってきますが、こちらの環境ではそのような準備なしで、PCへの環境構築の手間などもないため非常に始めやすいです。

ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装 

Review

初心者おすすめ度

4

最先端度

3.5

こちらはディープラーニングの知識をはかるG検定の公式教本です。資格獲得に向けて勉強している人やビジネスに用いるために要求される知識範囲を把握したい方におすすめの本となります。

すぐに使える!業務で実践できる! PythonによるAI・機械学習・深層学習アプリのつくり方 TensorFlow2対応

Review

初心者おすすめ度

4

最先端度

3.5

こちらはTensorFlowというGoogleの作った機械学習ライブラリを使いこなして、様々な実装をしてみる本です。基礎は把握したから次は応用をいくつかやってみたい、とにかく早く動くものを作ってみたいという人におすすめの本です。

ディープラーニングを支える技術 ——「正解」を導くメカニズム

Review

初心者おすすめ度

3.7

最先端度

3.8

機械学習の教本の中でも比較的最新のトピックスに触れているのがこちらの書籍になります。頻繁に改版されていて、ここ数年注目されている注意機構(アテンション機構)という仕組みについても触れており、最新のトレンドをしっかりと追えています。機械学習は日進月歩で進化していますから、このような姿勢の本があるのは頼もしいですね。

人工知能のための数学

  • 人工知能や機械学習をしっかりと理解しようとすると、大学レベルの数学の知識がどうしても必要不可欠です。う・・ちょっと苦手なんだよねという人も大丈夫です。そのような人はたくさんいるので本もたくさん出ています。一緒に勉強していきましょう。

人工知能プログラミングのための数学がわかる本

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初心者おすすめ度

3.5

最先端度

3.5

人工知能で大切になってくる「微分」・「線形代数」・「確率統計」について丁寧に解説された本です。後半では、機械学習への応用についても触れています。必要な数学がコンパクトに纏まっている良本です。

Pythonで動かして学ぶ! あたらしい数学の教科書 機械学習・深層学習に必要な基礎知識

Review

初心者おすすめ度

4.3

最先端度

3.5

こちらも、「微分」・「線形代数」・「確率統計」について解説している本となりますが、Pythonを用いて実際にグラフを書いてみて理解を深めるというところをコンセプトにしています。グラフにして可視化するという行為は、アルゴリズムの理解でも必須のテクニックなので合わせて身につけたいですね。

最短コースでわかる ディープラーニングの数学

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初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3.5

こちらの本は数学のテクニックがどのようにディープラーニングへと発展していくのか、その流れが秀逸でよく練られた本となっています。ゼロベースでストレスなく理解した人におすすめの本となります。

強化学習を学びたい人に向けた本

強化学習
  • 強化学習は機械学習の分野の1つです。
  • 特定のタスクの報酬(結果)を最大化するための問題をときます。
  • 様々な「自動化」が得意です。組み込み分野との相性がいいです。
  • 例:
    • ゲームのAI:有名な囲碁AI「AlphaGo」も強化学習の1つ
    • 自動運転:車の最適な運転制御なども強化学習の課題として扱える
    • ロボット制御:ペッパー君のけん玉動画が有名

ゼロから作るDeep Learning ❹ ―強化学習編

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初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3.5

基礎編で紹介した「ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装 」のシリーズ本となっています。基礎編に引き続き、ライブラリなどは一切用いず理論と実装を学びます。最期にはかんたんなゲームへの応用を体験できます。しっかり理解したい人はまずこの一冊。

「強化学習」を学びたい人が最初に読む本 Kindle版

Review

初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3.5

タイトルの通り、「強化学習を学びたい人が最初に読む」を想定した本となっており、基礎となる機械学習の理論からはじめ、強化学習の4つのアルゴリズムで5つの課題を解きます。その中で、各アルゴリズムがどのような精度を達成できるか確認できる、非常に実践的な本となっています。

ROS2とPythonで作って学ぶAIロボット入門 

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初心者おすすめ度

3.5

最先端度

3.8

ROSはRobotOperatingSystemのことで、ロボット開発のための機能が詰め込まれたオープンソースの開発プラットフォームとなります。やはり、強化学習の王道は機械制御への応用です。AIを使ってなにかを動かしてみたいという人はこの一冊を読みましょう。

つくりながら学ぶ!深層強化学習 PyTorchによる実践プログラミング

Review

初心者おすすめ度

4

最先端度

3.5

機械学習のライブラリであるPyTorchを使って、「迷路を解く課題」や「倒立振子」といったロボットでありがちな課題を解きます。また、開発環境はGoogleColabを使うため構築の手間は少ないです。とにかく、なにか作ってみたいという人におすすめです。

Pythonで実践する 強化学習と転移学習 単行本

Review

初心者おすすめ度

3.5

最先端度

4

「転移学習」という技術が注目されています。これは、課題Aを学習したモデルを、課題Bに適用して学習し直すと、課題Bをゼロから学習させるよりも効率が良いのでは?という発想になります。

機械学習はなんでもできる魔法のツールのように思われますが、どのくらいのデータを集めて、どのくらいの時間学習させる必要があるのか?というところに目を向けると実用的な課題が見えてきます。そこに向き合うための知恵の1つである転移学習を強化学習に応用したのが本書となっています。

深層学習&深層強化学習による電子工作 TensorFlow編 (たのしくできる)

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初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3.5

深層学習を電子工作で利用するための方法を紹介しています。具体的には、Arduinoという安価で使いやすい基板上でTensorFlowによる深層学習を動かすというものです。実際にものが動く楽しさがある一方で、計算リソースの少ないArduinoでの運用技術もまたノウハウのいる部分となっています。

ゲーム関連のAIを学びたい人にむけた本

強化学習
  • 今の「AI」という言葉が流行る以前からもゲームの中では、コンピュータの操作するキャラクターのことをAIなんて読んでいましたね。今では、文脈が追いつき深層学習をつかったコンピュータによる操作も増えてきました。
  • 元祖AIには現代のAI技術がたくさん使われています。
  • 手応えのあるゲームを作りたいあなたにおすすめの本を集めました。

ゲームAI技術入門 ──広大な人工知能の世界を体系的に学ぶ WEB+DB PRESS plus

Review

初心者おすすめ度

4.5

最先端度

4

ルールベースのAIでどう生きているように見せるか?といった古き良きAIの時代から機械学習を用いたAIまで体系的に学ぶことができます。また、どのような場面でAIを用いるのかという点でも気づきに溢れた名著となります。

ゲームから学ぶAI ——環境シミュレータ×深層強化学習で広がる世界

Review

初心者おすすめ度

3.7

最先端度

4

ゲームAIの歴史に始まり、機械学習の基礎、そしてAIの実力を世に知らしめた囲碁AIである「AlphaGO」の話、そして最近のゲームであるMinecraftを学ぶAIについて技術解説をしています。ゲームとAIのか変わりについて俯瞰してみたい方は一読してみてください。

Unity ML-Agents実践ゲームプログラミング

Review

初心者おすすめ度

4

最先端度

4

Unityは大人気のゲーム開発環境ですね。私も何度か触ったことがありますが、直感的でわかりやすいです。そんなUnityでも機械学習に対応した機能であるML-Agentsを実装しました。こちらでは、「テストの自動化」「ゲームバランスの調整」「自然な振る舞いを行うNPCの作成」「特定のプレイヤーの動きを模倣するキャラクターの作成」などを機械学習を用いて実施します。

FINAL FANTASY XV の人工知能 - ゲームAIから見える未来

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初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3.5

こちらFinalFantasy好きはよだれものだと思います。実は、FFXVで実際に使われたAI技術をまとめた論文が「人工知能学会」で賞をとっています。こちらの本はその内容を中心に作中のイラストをふんだんに使って解説をしています。

戦略ゲームAI 解体新書 ストラテジー&シミュレーションゲームから学ぶ最先端アルゴリズム

Review

初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3.5

ボードゲームのようなストラテジー&シミュレーションゲームの意思決定AIについてそのアルゴリズムについてまとめた本です。最近ではスマホアプリのなかでボードゲームを実装することも増えてきましたが、その中でCPU対戦を実装するというハードルは意外と高いのかと思います。そのような課題を抱えている方への答えとなる1冊です。

画像解析/画像生成を学びたい人に向けた本

画像解析

画像の解析は古くから人の考えたアルゴリズムをもとに行う、ルールベースと呼ばれる実装がされてきました。産業現場では、製品の外観検査や個数の判定、ロボット制御への応用のため、画像の中の様々な特徴を解析するということがされてきました。

近年では、ヒトによる実装を離れ、機械学習により解析ロジックを学習させるということが普及し始めています。

画像はデータ容量が大きいことから、適切に区切ったり圧縮したりしてデータサイズを小さくすることで計算量を減らすということが大切になってきます。これを表現したのが畳み込みニューラルネットワーク(CNN)です。CNNを基礎として様々なモデルが提案されてきましたが、近年では、Transformerと呼ばれるモデルを画像に適用したVisionTransformerが最優秀成績を収めていますが書籍での解説は殆どないのが現状です。

画像生成

新しい画像を生成したり、画像を修正するのは機械学習でもホットな分野の1つです。

学習した画像を参考に、類似した画像を作ったり、複数の画像を混ぜ合わせたりします。

近年、ドラマなどでも耳にするようになった人の顔をすげ替える「ディープフェイク」などもこの分野から生まれた技術と言えるででしょう。

中でも近年、学会でも頻繁に研究報告がされている敵対的生成ネットワーク(GAN)もこの分野のコアテクノロジーです。これは、画像生成機と真贋判定機に盾と鉾で争わせるという手法です。画像生成器は真贋判定機を騙せるように、真贋判定機は画像生成器の作った画像だと見破られるように学習を進めていくと、高精度な画像生成器が出来上がるといった発送です。面白いですよね。

今すぐ試したい! 機械学習・深層学習(ディープラーニング) 画像認識プログラミングレシピ

Review

初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3.5

ディープラーニングを用いて、「犬猫認識」や「数字認識」、「花認識」をRasberryPieマイコン上に実装していきます。様々なライブラリを用いて、比較的かんたんに実装できる方法を教えています。

物体・画像認識と時系列データ処理入門 [TensorFlow2/PyTorch対応第2版] NumPy/TensorFlow2(Keras)/PyTorchによる実装ディープラーニング

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初心者おすすめ度

4

最先端度

3.9

犬猫を認識する一般物体認識や顔を検出する物体検出といった課題を解決するための実装について解説しています。ディープラーニングにおける各層の役割を丁寧に解説していて、どのようにすれば認識精度を挙げられるのかという観点で非常に実践的なノウハウが詰まっています。また、「転移学習」や「ファインチューニング」といった最新のテクニックについても触れています。

機械学習・深層学習による 画像認識の基本と原理 単行本 – 2021/7/30

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初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3.9

画像処理がどんな場所で使われているかから始まり、画像の性質を理解した上で、機械学習の解説を行います。内容はCNNベースのモデルの解説やGANについても触れており、最新とは行かないまでも実用レベルの画像の扱いが学べる良書です。

OpenCVではじめよう ディープラーニングによる画像認識

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初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3.5

画像処理ライブラリの中で最も定番のOpenCVも機械学習に対応しています。OpenCVによるルールベースの画像処理に慣れている方は、使い慣れたライブラリの延長で機械学習を使えるのがいいですね。物体の位置と内容を認識する「物体検出」や一定のルールに基づき画像に色塗りをする「セグメンテーション」と呼ばれるタスクを取り扱えるようになります。

Vision Transformer入門 Computer Vision Library

Review

初心者おすすめ度

3.5

最先端度

5

2022年現在もっとも画像処理分野での成績の良いVision Transformerというモデルを使った画像処理の解説書となります。

その歴史と理論、実装と応用について和文でまとめられた本は、私が確認した限り、現在この本しかありません。

また、Vision and Languageと呼ばれる、画像と言語を複合的に解釈する必要があるようなタスクについても応用例を示しています。これは最先端の研究レベルのもので、例えば向かい合う男女の写真について、「男性が右手に持つものはなんですか?」という問いに答えるような課題になります。

最先端の画像分野に触れたい方はぜひ手にとってください。

物体検出とGAN、オートエンコーダー、画像処理入門 PyTorch/TensorFlow2による発展的・実装ディープラーニング

Review

初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3.5

こちらは、物体検出と画像生成について取り扱った本です。オートエンコーダは画像の特徴を抽出するための技術です。こちらをデコーダと合わせることで画像生成器を作ることができます。GANは冒頭でも述べたように画像生成機と判定機を同時に学習させて高精度な画像生成をする技術ですね。非常に丁寧に解説しているため、読破し終わったあとはブラックボックス少なく理解できるかと思います。

実践GAN ~敵対的生成ネットワークによる深層学習~

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初心者おすすめ度

2.5

最先端度

4.3

GANの教本となります。一口にGANと言っても、様々なモデルや応用があります。GANを利用した技術を体系的に学びたいという人におすすめの本となります。一方で、論文の内容を引用しているような記述が多いためハードルは高めです。

GANディープラーニング実装ハンドブック

Review

初心者おすすめ度

4

最先端度

3.5

こちらもGANの教本で2021年発行とかなり新しい本になります。内容も最新のトピックスを含み、画像の超解像やドメイン変換、動画変換といった実用的かつ先端的な内容を解説しています。

また、サンプルコードはGoogleColabを利用しているため、計算量の多いGANでも、安価な環境で実行が可能です。

音声データ解析を学びたい人に向けた本

音声データ

音声データへの機械学習の応用も昔から盛んですね。身近な例であれば、SiriやAlexaのような音声認識や音声合成ですね。また、音楽譜面の自動作成や作曲なども盛んに研究されていますね。あるいは、背景音を切り出して声を聞き取りやすく強調するようなことも、実用面で行われていたりします。

音声のような時系列のデータについては、Recurrent Neural Network(RNN)が基礎的なモデルとなってきます。まずは、RNNの理解と実装を目指しましょう。

Pythonで学ぶ音声認識 機械学習実践シリーズ

Review

初心者おすすめ度

3.7

最先端度

4

音声認識の歴史に基づいて、どのようなアルゴリズムを経てどのような成果を出してきたかが体系的に理解できます。

音声の解析では周波数解析のためにフーリエ変換などの数学は基礎知識として求められます。数式レベルの理解を行い、コードに実装するという流れを通して音声認識技術を自分のものにしましょう。

Pythonで学ぶ音源分離 機械学習実践シリーズ

Review

初心者おすすめ度

3.7

最先端度

4

自然音源では、1人の話者が話すのみであることは少なく、背景雑音や複数の話者による対話が行われることがほとんどかと思います。音声認識のアルゴリズムは一人の話者による音声を想定していることが多く、そのような場合に前処理として、この本で取り扱うような音源分離を行う必要が出てきます。音声解析を実用レベルに持ってく上で大事なテーマとなっています。

Pythonで学ぶ音声合成 機械学習実践シリーズ

Review

初心者おすすめ度

3.1

最先端度

4

数少ない音声合成の教本です。従来から行われてきた「統計的音声合成システム」に始まり、近代の「深層学習による音声合成」について詳細に解説されています。一方で深層学習自体の解説は少ないため、基礎編の本で勉強してから望みましょう。

自然言語処理を学びたい人に向けた本

自然言語処理(NLP:Natural Language Processing)

言語認識や言語生成は、音声処理とセットで古くから研究されている分野です。

MicrosoftのAIボット「りんな」や超高精度な翻訳サービス「DeepL」などはこの分野の成果の一つですね。SiriやAlexaでは、音声を言語に変換した後、その意味を本章で扱うような自然言語処理にて解釈しています。自然言語処理を単体で扱うのではなく、画像や動画と組み合わせて使うことが最近のホットなトピックスとなります。例えば動画を入力して、各シーンの説明をしたり、「まな板の上にある食材は何?」などのように画像に対する質問に答えるようなタスクを解くことについて研究がなされています。

ゼロから作るDeep Learning ❷ ―自然言語処理編

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初心者おすすめ度

4.5

最先端度

3.8

基礎編で紹介した「ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装 」のシリーズ本となっています。基礎編や強化学習編と同様に、ライブラリなどは用いず理論と実装を学びます。

単語を数値に変換するword2vecや時系列データが得意なモデルであるRNNなど、自然言語処理に必要なトピックスがシッカリと抑えられています。

深層学習による自然言語処理 (機械学習プロフェッショナルシリーズ) 

Review

初心者おすすめ度

3.5

最先端度

3.5

やや古い本で2012-2015年くらいの自然言語処理の技術についてまとめられた物となっています。これ以降の本で乗っているBERTなどの最新技術はのっていませんが、技術の流れを正しく理解したい方は手にとって見ても良いでしょう。

BERT入門ーープロ集団に学ぶ新世代の自然言語処理

Review

初心者おすすめ度

4

最先端度

4.6

2022年現在で最も高い性能を出しているBERTについて、最もわかりやすくまとめられた入門書となります。

どのような流れでBERTができたのか、そしてもととなっているTransformerモデルについても図を用いて丁寧に解説されています。

作ってわかる! 自然言語処理AI〜BERT・GPT2・NLPプログラミング入門

Review

初心者おすすめ度

1

最先端度

4.5

自分の手でTransforemer型のモデルであるBERTやGPT2を実装するということをコンセプトにした本となっています。最新のモデルを自分で実装するということでかなりハードルの高い本ではありますが、得られるものは大きいでしょう。

まとめ

AIや機械学習についてのおすすめの本を目的別に紹介してきました。

難しい分野ではありますが、決して選ばれた人にしか理解されないような内容ではありません。地道に勉強すればあなたの力になります。

恐れずまずは一冊手にとってみましょう。

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